コラム

【不動産ビッグデータこぼれ話】 不動産取引で六曜を気にする人は多いのか 

前回の不動産ビッグデータこぼれ話では、不動産登記における曜日ごとの傾向について調査しました。 今回は「六曜」に注目し、不動産取引においてどの程度影響を与えているのかを調べます。

六曜には先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の6種類があり、現代でも冠婚葬祭や契約ごとの日取りを決める際に意識されることがあります。不動産取引においても、決済日を決める際に六曜を気にされる方もいるようです。 そこで、2023年の全国の不動産登記データをもとに、六曜ごとの申請数を登記原因別に集計してみました。
まず、土地について見てみます。

「所有権移転売買」が大安に多く、赤口や仏滅では少なくなっています。また、売買に伴って発生することが多い「抵当権の設定」、「抹消登記」などについても、大安が多く、赤口が少ない傾向が見られました。
これは、大安が「六曜の中で最も吉日」とされる一方で、赤口は契約を避けるべき日とされ、さらに「赤」という文字から火などが連想され、不動産にとって縁起が悪いと考えられていることが影響していると思われます。一方で、「所有権移転相続」では大安や赤口による明確な差は見られませんでした。

次に、マンションなどの区分建物についても同様に見てみると、区分建物も、「所有権移転売買」は土地と同様に大安が多く、赤口が少ない傾向がありました。土地とは異なる点として、仏滅の「所有権移転売買」が比較的多くなっていました。

区分建物の取引についても、六曜を意識する人は一定数いる一方で、相続登記の申請時には売買時ほどには気にしていないのではないかと考えられます。

今回は、六曜による不動産登記の傾向の違いについての調査結果をご紹介しました。
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